戦略的なキーワード選定が重要!
ホテルのSEO対策と狙うべきキーワード
- ホテルがSEO対策をすべき理由を解説
- SEOで狙うべきキーワードとは?
- SEO対策と関連して行いたい施策も紹介
宿泊施設において、自社HPからの流入は多いに越したことはないですよね。
それにはSEO(Search Engine Optimization)対策が欠かせません。
しかし、何から着手したらよいか分からないケースも少なくないでしょう。
本記事では、宿泊施設の売上アップにつながるSEO対策の利点やポイントを解説します。
これまでWeb集客に取り組んだことがない、という場合も知識に触れるところから始めてみましょう。
SEO対策(検索エンジンの最適化)とは、主要な検索エンジンであるGoogleやYahoo!で上位表示を実現し、顧客獲得を目指す取り組みです。
ターゲット層と合致するキーワードで上位表示を達成すれば、将来の宿泊客に向けて24時間365日アプローチできる環境が整うでしょう。
店舗を運営するビジネスであれば、宿泊業界に限らず、今や避けては通れないWebマーケティングの方法です。
宿泊施設の自社HPにSEO対策を行うメリットを三点ご紹介しますので、ご自身の施設のために何ができるのか確認しましょう。
自社予約の獲得増加は、利益率の向上に直結します。
施設によっては、自社HPよりポータルサイトからの流入比率が高い場合もあるでしょう。
確かにポータルサイトの集客力は魅力的ですが、掲載費用や決済手数料が引かれるので、自社予約より利益率が低くなってしまいます。
自社予約が増えれば、仲介で発生する一連の経費が抑えられるため、同じ予約数でもより大きな利益を期待できます。
ポータルサイトを介さず、自らインターネットで宿泊施設を探す人も少なくありません。
あふれる情報に埋もれることなく、自社HPが多くの人の目に留まるだけで、ブランディングや知名度の向上につながります。
適切なSEO対策が施せれば、注力していない競合他社より優位に立てます。
長期的な目線で実践する必要がある手法ですが、狙うべきキーワードで上位表示が達成されれば、安定した集客が見込めるようになります。
検索エンジンの大規模なアップデートが行われたり、自社HPより魅力的なサイトが出現したりしない限り、検索順位は大きく下がりません。
そうした状況を複数のキーワードで作り上げれば、当然インターネットでの露出は増え、ターゲット層に届きやすくなるでしょう。
この域まで到達できれば、費用をかけた広告宣伝をしていないにもかかわらず予約が舞い込んできた、という理想的な状況も現実味を帯びてきます。
宿泊施設がSEO対策を行うときのポイントを六つのパートに分けて解説します。 自社HPで実践する際の参考にしてください。
宿泊客は宿泊施設に求めるものを、検索の際にキーワードとして反映させます。 高級感や客室から望む絶景など、ニーズによって想定されるキーワードはさまざまですよね。
ご自身の施設が持つ魅力は何か、ターゲット層が何を求めているのかに基づいてキーワードを予想しましょう。
強みが分かりやすいコンテンツを作成したうえで、検索されそうなキーワードでの上位表示ができれば、予約獲得の可能性が高まります。
手がかりなしでキーワードを予想するのは難しいですよね。
そこで、Webでの集客になじみのない方でも扱いやすいキーワード選定ツールを五つピックアップしました。
実際に検索されそうなキーワードを打ち込むことで、月間の検索ボリュームの予想や上位表示の難易度を確認できます。
関連性の高そうなキーワードも提示してくれるので、新たな発見もあるでしょう。
本来はGoogle広告を補助するものですが、無料のアカウントを取得すれば、広告を出さなくても各種機能を使用できます。
打ち込んだキーワードが、Googleでどれだけ検索されているかをグラフで可視化。 人気の波を視覚的に理解し、埋もれがちな小さいニーズや関連するトピックまで細やかに拾えます。
そのため、対策すべきキーワードをより正確に捉えられるでしょう。
Googleで検索したい単語を打ち込むと、検索バーの下に検索候補が表示されますよね。
この検索候補を表示している機能がGoogleサジェストです。
挙げられている検索候補は、打ち込んだ単語の周辺において、頻繁に検索されている組み合わせであると推測されます。
対策するキーワードを決める信頼性の高い指標になるでしょう。
しかし、利用者の検索履歴と位置情報の影響を受けているため、鵜吞みにはできません。 先に紹介した二つのツールを併用し、整合性がとれるか確認しましょう。
Google Chromeをシークレットモードに切り替えるのも、ユーザーによる差異を少なくする効果的な手段です。
GoogleやBingなど、主要な検索エンジンを一括で調査できる利便性の高いツールです。
Googleキーワードプランナーでキーワードの目星をつけ、ラッコキーワードで一括調査すれば、共起語や見出しの傾向を容易に把握できるでしょう。
頻出している言葉やユーザーが必要としている情報を明らかにし、自社HPに落とし込んでください。
無料版は一日に使える回数に制限があるため、使用感が気に入れば有料版の導入も検討してみましょう。
検索ボリュームが実数で分かるツールで、キーワード調査だけではなく、そのボリュームや上位表示の難易度などもまとめて調査できます。
視覚的な分かりやすさより数値の正確さを優先したい場合、Ubersuggestは最適解になるでしょう。
こちらも無料版は情報に制限があるので、使い心地を確かめて本格的な導入も考えてみてください。
自社HPのSEO対策を考えるとき、注目すべきは「ロングテールキーワード」です。
複数の言葉を組み合わせたキーワードで、月間平均検索ボリュームがちょうど良いものをロングテールキーワードと呼びます。
明確な線引きはありませんが、月間平均検索ボリュームが1000前後であれば理想的でしょう。
ロングテールキーワードを狙う理由は、新たに参入する場合でも上位表示を狙いやすいからです。
検索ボリュームが大きいキーワードは需要が高いので、上位表示を達成できれば、大幅なアクセス増が期待できるでしょう。
しかしそのようなキーワードは競合が多く、新規で取り組んでも上位表示は困難を極めます。
逆に競合を避けて検索ボリュームの極端に少ないキーワードで勝負をしても需要が低いため、予約の獲得にはつながりません。
ロングテールキーワードの場合、それぞれの検索ボリュームはそれほど大きくないです。 一方で利用者のニーズが明確なので、上位表示さえ実現すれば予約の獲得につながる期待値は高くなります。
複数のロングテールキーワードで同じことができれば、検索ボリュームの大きいキーワードで上位表示された際と同等の集客効果を見込めるでしょう。
以上の理由から、ロングテールキーワードでの上位表示を複数達成することが、集客アップの近道と言えます。
指名検索に対応できるよう、見出しや文中の要所に宿泊施設名を織り込みましょう。 宿泊施設を名指しで検索することを指名検索と言います。
利用者は「楽天トラベル」や「じゃらん」のようなOTA(Online Travel Agency)サイトで希望の宿泊施設を見つけたあと、公式HPを訪れる傾向があるようです。
この流れの場合、高確率で検索ワードに宿泊施設名を入れるでしょう。
自社HPのキーワードに宿泊施設名を設定して、上位表示できるようにしておけば、利用者がたどり着く可能性が高まるはずです。
旅行の計画を立てる際、目的地を最初に決める場合が多いのではないでしょうか。 まず行きたい場所があり、次に宿泊先を探し始めますよね。
地名を含むロングテールキーワードで自社HPを上位表示できれば、そこから予約獲得につながる可能性があります。
周辺に有名な観光地や季節の移ろいで賑わう絶景スポットがあれば、それらもキーワードとして視野に入れてよいでしょう。
宿泊施設の特徴やプランから連想されるキーワードもSEO対策の対象になります。 目的地から宿泊施設を探す以外に、宿泊先でのおいしい食事や疲れを癒す大浴場など、滞在目的で検索を行うことも考えられますよね。
プランの目玉とするような宿泊施設の魅力をSEO対策でも前面に打ち出していきましょう。 宿泊施設の強みと合致するロングテールキーワードを洗い出し、自社HPにキーワードとして組み込んでください。
これまでに解説したSEO対策と併せて行うことで、より効果が期待できる施策を五つご紹介します。 取り組めるものから実践してみましょう。
自社HPは、デザイン・レイアウトも思いのままなので、独自性のある情報を充実させて損はありません。
OTAサイトは利用機会の創出に優れますが、統一の規格で情報を発信しなければならず、その中でほかとの差別化を試みるのはハードルが高いです。
それに対して自社HPはSEO対策を施す手間があるものの、デザイン・レイアウトや掲載する情報など、全てご自身の裁量で作り上げていくことができます。
良質なコンテンツが増えれば、検索エンジンからの評価も上がり、SEO対策との相乗効果で検索順位が伸びていくでしょう。
またOTAサイトで気になる宿泊施設をピックアップして、公式HPで最終判断をする利用者も少なくありません。
適切なSEO対策と独自性の高い作り込みで、最終的にはOTAサイト以上の集客力を実現しましょう。
ユーザビリティとSEO対策の観点から、スマートフォン向けにも最適化する必要があります。
自社HPの編集をパソコンで行っていると意識から抜け落ちやすいですが、利用者はスマートフォンでも自社HPを訪れます。
その際にスマートフォン未対応だと、操作性の低さから早期離脱を誘発してしまうでしょう。
デバイスによる使い勝手の良し悪しは、予約を獲得できるか否かに大きな影響を及ぼします。
現在はGoogleがモバイルページを重要視した評価基準を設けているため、それに順応しないと検索順位も思うように上がりません。
パソコンで編集した自社HPを実際にスマートフォンで閲覧し、デバイスが変わっても問題がないか、確認するクセをつけていきましょう。
自社HPで予約を獲得できるかの分水嶺となるのが、予約導線です。
展開しているコンテンツに魅力を感じて予約へ進んでもらえたとしても、予約導線に難があればそこで離脱されてしまいます。
離脱率が顕著であれば、ほかのページから予約ページに進む導線を見直す必要があるでしょう。
使用する宿泊予約システムの変更も含め、前向きに検討してみてください。
コンテンツが充実してきたら、外部リンクの構築にも着手しましょう。
リンクビルディングと呼ばれる手法で、外部サイトへのリンクを増やすことで検索エンジンからの評価向上を図ります。
ただし、むやみやたらに外部リンクを張り巡らせればよい、というわけではありません。
その外部サイトの評価が伴わなければ、そもそも利用者の目にとまる機会は創出されませんし、自社HPと関連性が低ければ利用者の流入は望み薄です。
宿泊業界なら、旅行ブログや観光情報サイトなどが理想的でしょう。
「旅行に行きたい!」という気持ちが刺激されたあとに、魅力的な宿泊施設のHPが出てきたら覗いてみたくなりますよね。
社外との連携が難しい場合は、運営会社や同系列の施設サイトへのリンク掲載でも構いません。
信頼性のある外部サイトにリンクが掲載されている、という事実が自社HPの評価を上げてくれます。
MEO(Map Engine Optimization)対策やGoogleビジネスプロフィールの登録も自社HPの評価を上げるためには欠かせません。
マップエンジンの最適化を図るMEO対策を施せば、Googleマップで検索が行われた際に上位表示されます。
Googleビジネスプロフィールの登録を完了してオーナー認証を受けると、電話番号やWebサイトリンクなどを施設側の管理下で表示できるようになります。
最新かつ、正確な情報が利用者の予約完了を後押しするでしょう。
施設情報を充実させたら、そこからは日々の積み重ねが表示順位を左右します。
情報を定期的に更新したり、寄せられる口コミを管理したり、SEO対策と同様に長期的な目線で取り組むのが肝心です。
Googleマップの利用者をひきつけるコンテンツを充実させ、MEO対策による流入も増やしていきましょう。
今回は宿泊施設業界におけるSEO対策の大切さと、その具体的な方法について解説しました。
SEO対策が適切に施された自社HPは、インターネット上で宿泊施設の情報露出度を高め、OTAサイトなどに頼らない予約率の向上を実現します。
潜在的な利用者に喜ばれるコンテンツを展開し、SEO対策を通してそれらを効果的にアピールしていきましょう。
※掲載されている内容は公開日時点の情報となります。